エンジンの生産台数は、どこまで細かく調べられるのか

外部データの購入を検討し始めると、最初に気になるのは「自社の知りたい対象が、そもそも収録されているのか」です。Power Systems Research のデータベースについて、公表されている数字で範囲を確認できるよう整理しました。要点は次の通りです。

  • 追跡範囲は12地域・約200か国、13セグメント
  • データベースは5製品。4つが生産台数、1つ(PartsLink™)が稼動台数を数えている
  • 年度の切り出しは過去5年+当年+将来5年が標準。更新は四半期ごと
  • 大切なのは数字の大きさではなく、自社が必要な範囲をどう切り取るかです

追跡している範囲の全体像――全世界12地域・約200か国、13産業セグメント

Power Systems Research は、エンジンおよびエンジン搭載機器の生産を12地域・約200か国で追跡しています。産業側の分類は13セグメント(農業機械、建設機械、産業機械、芝刈り等園芸用機器、小型商用車、舶用補機、舶用主機、中・大型車両、ミニバン・SUV、乗用車、発電機、鉄道、レジャー機器)で、その下に90のアプリケーション分類、さらに200超の製品カテゴリーが並びます(出典:powersys.com 各製品ページFAQ)。

もっとも、この全体像をそのまま買う必要はありません。データは範囲を指定して切り出して使うのが前提で、対象を広げるほど費用のご負担も確認の手間も増えます。まずは5つのデータベースがそれぞれ「何を数えているか」から見ていきます。

生産台数を見るデータベース――EnginLink™/OE Link™/CV Link™/MarineLink™

「エンジンの生産台数」を数えるのが、EnginLink™、「エンジン搭載機器の生産台数」を数えるのがOE Link™、そのほかに商用車専用データベースCV Link™、プレジャーボート専用データベースMarineLink™の4つがPower Systems Research社の主なデータベースです。エンジンそのものを調べたいのか、エンジンが載った機械(トラクタ、建設機械、発電機など)を調べたいのかで、見るデータベースが変わります。

EnginLink™は出力・気筒数・燃料種などエンジンの仕様まで含めて95超のデータ項目を持ち、レコード数は14,500超。収録は1981年まで遡れます(出典:powersys.com EnginLink™ページ)。OE Link™はエンジン搭載機器側から見たデータベースで、5,000超のOEMを収録し、近年は電動・ハイブリッド駆動の機器も対象に含まれています。CV Link™はクラス4〜8の中大型トラックとバス・モーターホームのシャシーに特化し、年次・四半期の実績と5年予測を提供します。MarineLink™はプレジャーボートのビルダーと搭載エンジンを対にして追跡するデータベースです。

稼動台数を見るデータベース――PartsLink™だけが数えているもの

PartsLink™だけは「その年に何台つくられたか」ではなく、「いま市場で何台動いているか」(稼動台数)を数えています。過去に生産され、まだ使われている台数の積み上がりなので、補修部品や消耗品の市場を考えるときの分母になります。生産台数と稼動台数は似た言葉ですが別物です。たとえば「ある国でいま動いている建設機械の台数」を知りたい場合、必要なのは生産台数ではなく稼動台数です。どちらが必要かは、データの使い道から決まります。

データの購入方法

データの購入方法は年4回の更新を追えるLicenseと、その時点のデータを買い切るExtractの2通りです。継続的に市場を追うのか、一度きりの調査で足りるのかで選び方が変わります。なお無料トライアルはありませんが、サンプルデータは請求できます(出典:powersys.com Downloads FAQ)。

データはいつ更新され、どう届くのか

データは日々の調査で更新され、四半期ごとに公開されます。Licenseをご購入の場合、更新ごとに約40ページの四半期アップデート速報、市場動向などのレポートの配信があります。

予測はどう作られているか

将来予測は需要ベースの分析で、OEM各社の生産見通しを積み上げたものではありません(出典:powersys.com Downloads FAQ)。収録は過去5年+当年+将来5年が標準です。それより先の予測が必要な場合は、都度ご相談ください。

カバー範囲を確認するときの5つの視点

ご相談の場面では、次の5点が決まっているとデータの構成を無駄なく提案できます。

  1. 対象セグメントとアプリケーション(13セグメントのどこか)
  2. 生産国(OEM Country)
  3. 販売国(Sales Country)
  4. 何に使うか
  5. 更新を追う必要があるか(License か Extract か)

東販リサーチの見解

カバー範囲の数字そのものに、お客様の関心が向くことは実はあまりありません。ご相談の中心はいつも「自社が知りたい対象が入っているか」「どう絞れば無駄がないか」です。もう一つ、稼動台数(PartsLink™)は最初からご指名いただくことの少ないデータですが、特定の国や地域に絞って市場規模を考えるときに分母として効くため、ご説明すると必要性を理解いただけることがほとんどです。対象を広げるほどご負担も増えます。目的が明確なほど、無駄のない構成をご提案できます。

関連するデータベース

サンプルデータと製品概要(PDF)は無料でご請求いただけます。担当者より2営業日以内に返信いたします。